犬の気持
犬の気持
犬の特徴は鳴き声にあるとも言えるでしょう。それは様々な鳴き声で、コミュニケーションを取ろうとするからですが、そのほか、体全体での意思表示もおもしろいものです。まずは、鳴き声を分析しましょう。犬の気持を知る大きな手立てになればと思います。
飼い主に愛され、穏やかな気持ちでいる時、犬は、徐々に体の緊張がほぐれて、口元は軽く閉じています。耳も緩やかに立って、後ろに倒れたりしますし、目は優しいまなざしになるものです。飼い主に優しく抱かれている時など、体中の筋肉が柔らかくなり、尻尾も力を抜いて流れるように垂れ下がっていきます。この状態は犬が「安心」だという気持の表れなのです。
或いは、犬は常にだれかに触れていてもらいたいという気持ちが強いものです。室内犬の場合は、それが満たされる傾向が強く、飼い主のそばで体を摺り寄せてきたりしますが、我が家の小型犬の場合は、椅子の隣に座って、鼻先で私の手を押しながら、さすってほしいと、いつまでも催促するのがかわいいものです。体のどこかに触ってもらっているととても安心するのですね。或いは、親犬の体にぴったり触れて昼寝をする子犬の姿は愛らしさを誘いますが、これもまた、安心のポーズなのですね。
逆に、初めて連れて行かれた動物病院では、診察室に入るのも嫌がり、前足で突っ張って、動こうとしなくなります。診察台の上ではなおさら、体が緊張し、目を一点から離さず、身動きしなくなることがあります。これは、「緊張」の態度で、不意の出来事にとっさに対処しようと身構えているのです。知らないところにつながれていたり、いつもと違う道を散歩したりするときにも、体を緊張させて用心深くなるのです。
さらに、散歩のときなど、体の大きなそして強そうな犬に出会って、あなたのかわいい子犬、どうなりますが?気の弱い犬の場合、耳は後ろに伏せてしまい、口は半開き、体を丸くしながら腰を落としてしまいます。尻尾が後足の間に入ってしまうこともありませんか?これは、極度に緊張しているということで、不安な時に出る姿勢なのです。
相手が犬だけではなく、飼い主がいつもおこっていると、その犬は人に対して敏感になり、視線が定まらなくなるものですが、これも、不安な気持ちの表れです。上目遣いになったり、きょろきょろ、おどおどし、あるいは、前足で足元の土を引っ掻く、鼻を鳴らすなどというポーズも出ます。こんな時、犬の精神状態は不安を超えて、非常に神経質になっていると思った方がいいでしょう。
あるいは、散歩の途中で、例えば、以前、喧嘩で負けた強い犬に出会ったりすると、まずは不安の態度を見せます。身構えて、にらみ合うのですよね。そんな出会いが続くと、犬といえども恐怖心がわきます。腰を落としながら、足を突き出して、前足をしっかり突っ張らせてしまうのです。これは完全に警戒している態度ですね。
さらに、以前に喧嘩になった犬がいたりすると、耳はもちろん後ろに立てて、鼻にしわを寄せ、歯をむき出しにします。体の毛を逆立て、低いうなり声をあげて、相手を威嚇しようとするのです。犬の世界にも序列争いは激しく、にらみ合いの後に目をそらした方が負けになるので、時には威嚇だけのにらみ合いでも勝ち負けがつくものです。